2014年6月 第124話 家庭でのそばの茹で方 乾麺
ある飲料メーカーの調査で「蕎麦はどこで食べますか?」と言う質問項目が有り、蕎麦店65%家庭35%という結果が示されていた。男女別の集計では男性は蕎麦店で68%家庭で28%、女性は蕎麦店57%家庭37%(その他は居酒屋・社員食堂など)である。蕎麦屋の我々にとっては意外と家庭でも食べられていると感じました。
私たち蕎麦専門店では熟練の職人が毎日朝早くから“木鉢”に向かい“生そば”を拵えていて、乾麺を茹でてお客様に提供しているような店はありません。それはもちろん生そばの方が味・香り・食感とも優れているからなのですが、乾麺にもそれなりの長所(保存の良さと取り扱いやすさ)があります。
元々保存食である乾麺は常備しておけばいつでも好きな時に召し上がって頂けますし、水分が少ないので大きな釜の用意できないご家庭でも上手く茹でることができます。ただその茹で方にはコツがあって、いくつかのポイントを知っていればいつもとはひと味違うおそばを召し上がって頂けるようになります。そこで家庭での蕎麦=乾麺を美味しく茹でて頂くコツを伝授いたします。
材料:乾麺(一人前100g 程度が目安)
道具:できるだけ大きな鍋1つ・ざる2枚(深めのざると浅めのざる)・ステンボール2つ・せいろ(水きれの良い皿)・氷
1.2つのステンボールに水を張り、そのうちの一つのボールにはたっぷり氷を入れておく。
2. 鍋にお湯を張り火に掛ける。
3.完全に沸騰したらそばをほぐし入れる。
4.そばが柔かくなったら菜箸でゆっくり混ぜる。
5.火の勢いは変えず、吹きこぼれそうになったら差し水をし、そばが湯の中で対流するように注意する。
表示されているゆで時間が来たら、1.2本氷水につけて味見をし、ゆで加減を確かめる。
よく言われる様な芯を残してはいけません。
7.ゆであがったら揚げざる(深めのざる)にあけ、用意しておいたボールの水を一気に掛ける。
8. そばの入った揚げざるをボールに入れ、流水でよく洗う。水道の蛇口にはシャワーをつけておいた方が、
水がそば全体にかかります。揚げざるにそばをこすりつけるようにして、ぬめりをよく取りましょう。
9. 洗い終わったら、用意しておいた氷水にそばをあけ、30秒ほどよく冷やす。
10. 冷えたそばをためざる(浅めのざる)に小ちょぼにとって、余分な水気を切る。
11. せいろ等水きれの良い器に盛りつける。
これでいつもとは一味違った乾麺をお楽しみ頂けると思います、是非お試しあれ。